イタリアの自動車業界で波紋を広げている発言がある。長年フェラーリを率いてきたルカ・ディ・モンテゼーモロ元会長が、ブランド初の完全電気自動車(EV)となる「フェラーリ・ルーチェ」について、「私なら絶対に作らなかった」と痛烈に批判したのだ。 ## 30年近くフェラーリを牽引した男の見解 モンテゼーモロ氏は、1990年代初頭から約30年にわたりフェラーリの会長を務め、同社を世界的な超高級スポーツカーメーカーへと成長させたことで知られる。彼はイタリアメディアの取材に対し、電動モデル「ルーチェ」構想について、「これはフェラーリの伝統と遺産を軽視するものだ」と切り捨てた。 同氏は「エンジンの鼓動こそがフェラーリの魂だ。静かな電気モーターでは、我々が何世代にもわたって築いてきた情熱や官能性を顧客に伝えられない」と述べ、電動化への移行を急ぐ現在の戦略を暗に批判した。 ## イタリア国内で沸騰する論争 この発言は瞬く間にSNSや自動車専門誌で拡散され、賛否両論を巻き起こしている。伝統を重んじるファンからは支持の声がある一方、「時代遅れの考え方だ」「環境規制に対応せずして生き残れない」という批判も根強い。 フェラーリ現経営陣は公式な反論を控えているものの、内部関係者によれば「ルーチェは単なるEVではなく、軽量化技術と空力設計で従来のフェラーリの魅力を継承する」と説明しているという。 ルーチェは2025年末に正式発表の予定で、約600万円から800万円相当の価格帯になると報じられている。フェラーリの電動化は今後も激しい議論を呼びそうだ。
元フェラーリ首脳、電動ルーチェ構想を「絶対に作らなかった」と酷評
元フェラーリ会長ルカ・ディ・モンテゼーモロ氏が、EVモデル「ルーチェ」を「絶対に作らなかった」と痛烈批判。伝統と電動化の狭間で揺れるイタリア自動車業界の最新論争を詳報。
adam