P0118コードとは何ですか?
P0118エラーコードは、パワートレイン関連の汎用コードです。これはエンジン制御モジュール(PCM)が水温センサー(ECT)回路で異常に高い電圧を検出したことを示します。このコードは1996年以降に製造された大多数の車両(ホンダ、トヨタ、フォルクスワーゲン、フォード、BMWなど)に適用されます。汎用コードではありますが、特定の診断手順はメーカーやモデルによって異なる場合があります。
水温センサーの動作原理
水温センサーは冷却液通路に設置されたサーミスタで、通常はエンジンヘッドに配置されています。その原理は単純です:エンジンが冷えているときは電気抵抗が高く、冷却液温度が上昇するにつれて抵抗値が減少します。
PCMはセンサーに5ボルトの基準電圧を送信し、返却電圧を監視します。この測定により、PCMはリアルタイムで温度を計算できます。エンジンが温まっているにもかかわらず受信した信号が常に非常に低い温度(氷点下以下)を示す場合、または抵抗値が仕様範囲外の場合、PCMはコードP0118を記録し、故障表示灯(MIL)を点灯させます。

P0118コードの症状
水温センサー回路の故障は、以下のような複数の症状を引き起こす可能性があります:
- ⛽ 燃費の悪化:誤った情報を受け取ったPCMが空燃比を過度に濃くする。
- 🚗 始動不良:冷間時や温間時の始動困難。
- ⚡ エンジンの不調:荒いアイドリング、失火、点火ミス、黒煙の排出。
- ⚠️ 警告灯の点灯:ダッシュボードのチェックエンジンランプの点灯。
故障の考えられる原因
コードP0118の原因としては、以下の要素が考えられます:
- 🔌 接続不良:センサーコネクターの緩み、腐食、または酸化。
- ⚡ 回路の問題:センサーとPCM間の信号線での電源への短絡、またはアース回路の断線。
- 🔧 センサーの故障:内部短絡した水温センサー(最も一般的な原因)。
- 🤖 PCMの故障:制御モジュール内部の問題(稀ですが可能性あり)。
診断と解決策
コードP0118を診断および解決するには、以下の手順に従ってください:
1. 診断ツールによる確認
OBD2スキャンツールを接続し、表示されるリアルタイムの温度値を観察します。値が論理的(エンジンが温まるにつれて徐々に上昇する)であれば、問題は一時的なものかもしれません。センサーの配線ハーネスとコネクターを揺らしながらスキャンツールを監視します。表示値が急激に低下した場合は接触不良を確認します。
2. センサーのテスト
表示値が非論理的(例:常に-40°C)の場合、センサーを外し、マルチメーターで抵抗値を測定します。測定値をメーカーの室温仕様と比較します。仕様外の抵抗値は、交換が必要な故障センサーを示しています。
3. 回路のテスト
センサーが正常に見える場合、問題は回路にあります。エンジンを止め、センサーコネクターを外します。ジャンパー線を使用して、ハーネス側のコネクターピン2本を短絡させます。この時、スキャンツールが非常に高い温度(120°C以上)を表示すれば、回路とPCMは正常に機能しており、センサーが故障していることを確認できます。
4. 電圧とアースの確認
イグニッションをONにして、マルチメーターを使用し、センサーコネクター(配線側)で5Vの基準電圧と良好なアースが存在するか確認します。
- コネクターに5Vとアースがない場合、PCMのコネクターで直接それらの存在を確認してください。
- PCM側に存在する場合は、配線に断線または短絡があり、修理が必要です。
- コネクターを外した後でもPCM側に5Vがない場合、PCMが故障している可能性が高いです。
重要な注意点:不良センサーがコードP0118の最も一般的な原因ですが、無駄な修理を避けるために、交換前に回路を確認することが不可欠です。これらの電気的作業に慣れていない場合は、診断を専門の整備士に任せてください。
関連コード
水温センサー回路に関連するコード:P0115、P0116、P0117、P0119、P0125、P0128。
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