主な症状
- 🥶 始動不良(特に10°C以下)、
- 🌫️ 排気管からの白煙(未燃焼燃料)、
- 📳 アイドリング時の振動または間欠的な失速、
- ⚠️ チェックエンジンランプ点灯(+グロープラグインジケーター点灯の可能性)。
考えられる原因(頻度順)
- グロープラグ不良(シリンダー5):
- 規定外の抵抗値(正常値:0.1〜2 Ω)、
- 内部短絡または開放回路。
- 配線不良(シリンダー5):
- 切断、擦れ、または酸化した電線(特に排気マニホールド付近)、
- コネクターの緩み/腐食。
- GPCMモジュールの故障:
- シリンダー5専用回路の不具合、
- モジュールの過電圧/過熱(不良プラグが原因の場合が多い)。
- 電源系の問題:
- グロープラグリレーの固着/故障、
- ヒューズの断線(≥ 40Aの電流容量を確認)。
ステップバイステップ診断
1. 5番プラグのテスト:
- コネクターを外す、
- プラグの+端子とアース間の抵抗を測定:∞ Ω(無限大)→ プラグ不良 < 0.1 Ω → 短絡 > 2 Ω → 抵抗値過大
- 代替法:グロープラグテスターを使用(5秒以内に赤熱すること)。
2. 配線の検査(優先!):
- GPCMからシリンダー5までの電線を目視確認(絶縁被覆の溶損、腐食をチェック)、
- 電線ごとに導通テスト(テスターをΩレンジに設定)、
- 供給電圧の確認:グロー期間中に10-12V。
3. GPCM/リレーの確認:
- モジュールをスキャン:関連故障コード(P138A〜P138D)はGPCM故障を示唆、
- リレーのテスト:
- 作動時のクリック音確認、
- 通電時の端子30-87間の導通確認。
推奨修理方法
| 故障箇所 | 解決策 | 概算費用 |
|---|---|---|
| 5番プラグ不良 | プラグ交換 | 25-90 € |
| 配線損傷 | ハーネス修理 | 60-200 € |
| GPCM故障 | 交換+再プログラミング* | 200-500 € |
| リレー/ヒューズ不良 | 部品交換 | 10-50 € |
*一部車種ではGPCMとECUのペアリングが必要(専門診断機要)。
避けるべきよくある誤り
- 配線確認せずにプラグのみ交換 → 48時間以内に再故障、
- 回路アースの確認忘れ(シャーシ接地点の腐食)、
- 不良プラグでの無理な始動 → GPCMの早期劣化。
技術アドバイス
- 🔧 まとめて交換:走行距離15万km超なら全プラグ交換(連鎖故障防止)。
- ⚡ GPCM保護:回路作業前は必ずバッテリーを外す。
- 💡 リセット:修理後は故障コードを消去+グローサイクル(始動なし)で動作確認。
⚠️注意:一部エンジン(例:BMW M57、メルセデスOM642)ではシリンダー5へのアクセスに部品(DPF、配管類)の脱着が必要な場合が多い。
ℹ️交換後も故障コードが再表示される場合:GPCMキャリブレーション(診断機での設定調整)またはシリンダー5の圧縮漏れ(予熱効果低下の原因)を確認。
診断が複雑な場合はディーゼル専門店に相談! 🔧