コードP0404の意味
この汎用OBD-IIコードは、EGR(排気再循環)バルブの制御回路またはフィードバック回路の問題を示しています。PCMがバルブの目標位置と実際の位置の不一致を検出しており、電気的異常、機械的異常、またはカーボン堆積が原因であることが多いです。
重大度
中程度から高程度:
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汚染物質(NOx)排出量の増加のリスク。
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不安定なアイドリングやエンジンストールの可能性。
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触媒の損傷や性能低下を防ぐために対処が必要。
一般的な症状
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エンジン警告灯の点灯(MIL)。
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不規則なアイドリングやエンジンストール。
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加速時のパワー低下。
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場合によっては目立った症状がない(間欠的な故障)。
考えられる原因
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EGRバルブの詰まり(カーボン堆積)。
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電気的故障:
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制御/フィードバック配線の短絡または断線。
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基準電圧(5V)またはアースの問題。
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EGRバルブの故障(コイル、位置センサー)。
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PCMの故障(稀)。
診断手順
ステップ1:診断ツールの使用
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OBD-IIスキャナーを接続し、以下を確認:
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EGRバルブの目標位置と実際の位置。
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関連コード(例:P0400、P0401)。
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値が一致しない場合は、バルブの詰まりや電気的問題を疑う。
ステップ2:EGRバルブの点検
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機械的清掃:
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バルブを分解し、カーボン除去剤で堆積物を除去。
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電気的テスト:
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コネクターを外し、回路の基準電圧(5V)を測定。
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配線の導通と短絡の有無を確認。
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ステップ3:回路の確認
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制御回路:
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マルチメーターを使用して制御回路の電圧を測定(バルブ作動時に変動する必要あり)。
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アース回路:
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アースが確実であることを確認(アース端子とバッテリー間の抵抗 < 1 Ω)。
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ステップ4:EGRバルブのテスト
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スキャナーでバルブを作動させ、動作を観察。
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正常なバルブは即座に応答(クリック音が聞こえる)。
推奨される解決策
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詰まりや故障の場合、EGRバルブを清掃または交換。
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電気回路を修理(損傷した配線を交換、コネクターを固定)。
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テクニカルサービスブレティン(TSB)で推奨されている場合、PCMを更新。
関連コード
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P0400:EGR流量不足。
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P0401:EGR流量が予想以下。
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P0402:EGR流量過多。
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P0403:EGR制御回路の問題。
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P0405/P0406:EGR位置センサーの故障。
注意事項
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火傷を防ぐため手袋を着用(高温の排気システム)。
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カーボン堆積には専用クリーナーを使用(研磨工具は避ける)。