高性能EVの意外な弱点
2025年式ポルシェ タイカン 4S クロスツーリスモは、走行性能と高級感において今年試乗した中で最も印象的な車両の一つです。洗練されたデザインと卓越したハンドリング、そして実用性を兼ね備えたこの車は、ドライバーにとって理想的な一台と言えるでしょう。しかし、ペットオーナーという視点で評価すると、いくつかの課題が浮き彫りになりました。
愛犬が感じたストレス
オーストラリアンシェパードとゴールデンレトリーバーのミックス犬であるブランブルは、普段は車移動に慣れているにもかかわらず、このポルシェでの乗車を特に嫌がりました。室内の素材やシートの形状、そして乗降のしづらさが犬にとってはストレスになっているようです。特に後部座席へのアクセスの悪さは、中型犬以上のサイズでは深刻な問題となります。
設計上の課題点
タイカン クロスツーリスモはその美しいルーフラインのため、後部ドアの開口部が限られています。また、バッテリー配置の関係で床面が高くなっているため、小型犬でも抱きかかえての乗降が容易ではありません。室内は高級感あふれる素材で統一されていますが、犬の爪による傷つきやすさも気になります。
ペットオーナーへのアドバイス
この車両を検討されているペットオーナーの方には、実際に愛犬を連れての試乗を強くお勧めします。犬のサイズや年齢によっては、乗降補助ステップの設置や専用のラゲッジマットの準備が必要となるでしょう。また、長距離移動時には適度な休憩を多めに取るなどの配慮が求められます。
総合評価
ポルシェ タイカン クロスツーリスモはドライビングパフォーマンスと環境性能において最高峰の一台です。しかし、日常的に犬を同伴するユーザーにとっては、いくつかの改良が望まれる部分もあります。車選びは単なる性能比較だけでなく、ライフスタイルに合った選択が重要であることを改めて実感させられました。