テスラ経営陣と投資家の対立が先鋭化
2025年11月6日に開催予定のテスラ株主総会は、同社の将来を左右する重要な分岐点となる。イーロン・マスクCEOの巨額な報酬計画を巡り、機関投資家と個人株主の間で意見が真っ二つに分かれている状況だ。
過去最大規模の報酬パッケージ
マスクCEOに提案されている報酬計画は、時価総額と収益目標の達成を条件とする株式付与が中心。この計画が承認されれば、過去にも例を見ない規模の報酬パッケージとなる。経営陣は「野心的な目標設定がテスラの成長を加速させる」と主張するが、一部の投資家からは「経営リスクが高すぎる」との批判も上がっている。
市場アナリストの見解
金融アナリストの間でも評価が分かれており、あるアナリストは「マスク氏のリーダーシップがテスラの技術革新を支えてきた」と評価する一方、別の専門家は「経営陣の報酬が過剰であれば、長期的な企業価値に悪影響を与える可能性がある」と指摘する。特に機関投資家の間では、コーポレートガバナンスの観点から懸念を示す声が強い。
株主総会での行方
今後の焦点は、個人株主の投票動向にある。過去の株主総会ではマスク氏への支持が示されてきたが、今回はより複雑な様相を呈している。決議案の可否によっては、テスラの経営戦略やEV市場における競争力に影響を与える可能性が高い。