このDTCの深刻度は?
燃料圧力の過不足がエンジン内部や触媒コンバーターを損傷し、様々な運転問題を引き起こす可能性があるため、コードP229Cは深刻なものとして分類されるべきです。
コードの症状は?
故障コードP229Cの症状には以下が含まれます:
- 始動不能状態
- エンジンミスファイアコードやアイドル制御コードがP229Cに伴う場合あり
- 燃費悪化
- 冷間時の始動遅延
- 排気システムからの黒煙
一般的な原因は?
このコードの原因には以下が含まれます:
- エンジンのタイミング不良
- エンジンオイル圧力低下
- 燃料圧力センサーの故障
- 燃料圧力レギュレーターの故障
- 燃料圧力レギュレーター制御回路の短絡/断線やコネクター不良
- PCMの不具合またはプログラミングエラー
P229Cのトラブルシューティング手順
コードP229Cを正確に診断するには、診断スキャナー、デジタル電圧/抵抗計(DVOM)、信頼性の高い車両情報源が必要です。
記録されたコード・車両(年式・メーカー・モデル・エンジン)・症状を再現するサービス技術情報(TSB)を検索すると時間を節約できます。該当TSBが見つかれば、診断の迅速な解決策が得られる可能性があります。
スキャナーを車両の診断ポートに接続し、保存された全コードと関連フリーズフレームデータを取得後、情報を記録(コードが断続的の場合に備えて)。その後コードを消去し、コードが再登録されるかPCMが準備モードになるまでテスト走行を行います。
この時点でPCMが準備モードに入るとコードは断続的であり、診断がより困難になる可能性があります。正確な診断にはP229C保存時の状態が悪化する必要があるかもしれません。コードが再登録された場合は診断を継続します。
車両情報源を使用して、コネクター正面図、ピン配置図、部品位置図、配線図、診断フローチャート(該当コードと車種に関連する)を入手できます。
配線と関連コネクターの目視検査を実施。切断・焼損・損傷した配線は修理または交換してください。
DVOMを使用して、電子燃料レギュレーター(2)と燃料圧力センサーでの電圧回路とアース回路をテスト。電圧が検出されない場合はシステムのヒューズを確認。必要に応じて断線または不良ヒューズを交換し再テスト。
電圧が検出された場合、対応するPCMコネクターの回路をテスト。そこで電圧が検出されない場合は、該当センサーとPCM間の断線を疑います。電圧が検出された場合は、PCMのプログラミングエラーまたはPCM不良を疑います。
DVOMで燃料圧力レギュレーターと燃料圧力センサーをテスト。メーカー仕様に適合しない場合は不良品と判断。
燃料レギュレーター(2)とセンサーが正常に動作するように見える場合は、手動圧力計を使用して実際の燃料ライル圧力をテストし、故障状態を再現します。
- 燃料ライル及び関連部品は(極めて)高圧状態の可能性あり
- 燃料圧力センサーや燃料圧力レギュレーター取り外し時は注意が必要
- 燃料圧力テストはイグニッションスイッチをKOEO(キーオンエンジンオフ)位置で実施