このDTCの深刻度は?
故障コードを無視し、修理のための措置を何も講じなかった場合、触媒コンバーターの故障を引き起こす可能性があります。これらの故障コードの症状や原因を放置すると、エンストの頻発や燃費悪化など、車両にさらなる問題が生じる恐れがあります。以下のリストに挙げた潜在的な症状のいずれかに気付いた場合は、専門家による点検を強くお勧めします。
コードの症状は?
診断コードP2224の症状には以下が含まれます:
- 間欠的なエンスト
- 暖機時の始動不良
- エンジン性能の低下
- 加速時のヒュー音や躊躇い
- バンク2限定でのリーン/リッチ燃焼
コードの一般的な原因は?
P2224 NOxセンサーコードの原因には以下が含まれます:
- 触媒コンバーターの不具合
- 不適切な燃料混合比
- 冷却水温センサーの故障
- マニホールド空気圧センサーの破損
- エアフローメーターの異常
- 燃料噴射部品の不良
- 燃料圧力レギュレーターの破損
- 失火の発生
- エキゾーストマニホールド・フレキシブルチューブ・ダウンパイプなどの排気系部品からの漏れ
- 酸素センサーの故障
P2224の診断とトラブルシューティング手順は?
不具合対応の第一歩は、該当車種の既知の問題について技術サービスビュレット(TSB)を確認することです。
詳細な診断手順は車種特有のものとなり、適切な工具と高度な知識が必要です。基本手順を以下に示しますが、車両固有の対応については年式・メーカー・モデル・駆動方式に特化した整備マニュアルを参照してください。
基本手順 その1
まずは常に故障コードを消去し、再スキャンを実施してください。消去後すぐにアクティブ化するDTC(診断トラブルコード)がない場合は、複数回停止を含む実走行テストで再発生の有無を確認します。ECM(エンジン制御モジュール)が単一コードを再検出した場合、そのコードに絞った診断を継続してください。
基本手順 その2
次に排気システムの漏れを点検します。亀裂や継ぎ目周辺の黒いススは漏れの明確な兆候です。大半の場合、排気ガスケットの交換は比較的容易な作業です。完全な気密性は排気系センサー群が正常動作する必須条件です。
基本手順 その3
赤外線温度計を用いて、触媒前後の排気温度を計測します。計測値はメーカー規定値と照合する必要があるため、詳細は該当車種のサービスマニュアルを参照してください。
基本手順 その4
触媒コンバーターの温度が規定範囲内の場合、関連センサーの電気系統に焦点を当てます。バンク2のNOxセンサー配線・コネクターから点検を開始します。これらの配線は高温の排気系統に近接しているため、経年劣化で断線しやすい傾向があります。断線部ははんだ付けと熱収縮チューブで修復してください。同時にバンク2関連の酸素センサーも点検し、下流のNOx計測値に影響を与える損傷がないか確認します。接続不良やロック機構の不具合があるコネクターは全て修復してください。
※本記事は参考情報であり、実際の作業時には該当車種の技術データ及びサービスビュレットを優先してください。