症状
チェックエンジンライトが点灯し、コンピューターがP2086コードを記録します。他に目立った症状は現れません。
潜在的な原因
このDTCの原因には以下が含まれます:
- 緩んでいる、または腐食したコネクターや端子(よくあるケース)
- 断線や絶縁被覆の損傷によるアース短路
- センサー自体の故障
- EGT対応仕様がないカットバック排気システムの取り付け
- コンピューターの故障(可能性は低い)
P2086修理手順
- 車両をリフトアップしセンサーを特定。このコードはバンク1(1番気筒側)センサーを示し、排気マニホールドと触媒コンバーターの間、またはディーゼル車の場合はDPF前に設置されています。2ピンコネクターの形状で酸素センサーと異なります。ターボ搭載車ではターボ排気入口側に設置。
- コネクターの腐食や端子緩みを点検。配線ハーネスを辿りコネクター全体を確認
- 絶縁被覆の欠損や露出導体によるアース短路の痕跡を調査
- コネクターを外しEGTセンサーを撤去。テスターで端子間抵抗を測定(正常値:約150Ω)。50Ω未満の場合は交換要
- ドライヤーやヒートガンでセンサーを加熱しながら抵抗値を監視。加熱で抵抗減少・冷却で増加しない場合は交換
- ここまで異常が無い場合、イグニッションON状態でエンジン側コネクター電圧を測定(正常値:5V)。異常時はECU交換要
本コードが記録される別要因として、カットバック排気システムへの触媒コンバーター交換が挙げられます。多くの州では違法改造であり、高額罰金の対象となります。大気汚染防止の観点から、当地の法規制を必ず確認してください。
暫定対策として、電子部品店で2.2Ω抵抗を購入し、EGTセンサー代わりにエンジン側コネクターに接続(絶縁テープで固定)。これによりECUはEGTが正常作動していると認識します。