これはどういう意味ですか？
これはパワートレインの汎用診断トラブルコード（DTC）であり、通常OBD-II対応車両に適用されます。対象となる車両ブランドには、シボレー、GMC、VW、アウディ、ダッジ、ジープ、フォルクスワーゲン、ボルボ、プジョー、ラム、クライスラー、キア、マツダ、ハーレー、キャデラックなどが含まれますが、これらに限定されません。
ECM（エンジン制御モジュール）は、他の多くのモジュールと同様に、エンジンの適切な機能に関わる様々なセンサーやスイッチを監視するだけでなく、乗員の快適性を維持する役割も担っています（例：クルーズコントロール）。
道路を走行中、車両の速度に影響を与える要因は多数あります。一部の新しいアダプティブ・クルーズ・コントロール（ACC）システムは、実際に周囲の状況（例：追い越し、交通の流れの減速、車線変更、緊急回避操作など）に基づいて車両速度を調整します。
この故障コードは、クルーズコントロール/ブレーキスイッチの回路「A」の不具合を指しています。ブレーキスイッチの正常な動作は、クルーズコントロールの機能に不可欠です。クルーズコントロールを解除またはオフにする方法の一つがブレーキペダルを踏むことであるため、この問題には対処が必要です。特に日常的にクルーズコントロールを使用する場合には重要です。ここで指定された文字「A」は、特定のワイヤー、コネクター、ハーネスなどを指す場合があります。このコードが何を指しているかを特定するには、該当するメーカーのサービスマニュアルを参照する必要があります。必要な情報が見つからない場合は、クルーズコントロールの配線図を探すことが常に良い方法です。これらの図には、多くの場合、貴重な情報（場所、仕様、ワイヤー色など）が記載されています。
クルーズコントロール/ブレーキスイッチA回路低電圧のP0572および関連コード（P0571およびP0573）は、ECM（エンジン制御モジュール）がクルーズコントロール/ブレーキスイッチの回路「A」に不具合を検出したときに設定されます。この場合、回路内で低電圧状態が検出されたことを意味します。
ブレーキスイッチの例とその場所：
このDTCの深刻度は？
通常、クルーズコントロールシステムに関しては、深刻度は低いと評価されます。しかし、このケースでは中程度の深刻度とします。この故障がブレーキスイッチの誤動作を引き起こす可能性、またはその逆があるという事実は重要な懸念事項です。
ブレーキスイッチの他の機能の一つは、後部ブレーキランプを点灯させ、他のドライバーに減速/制動を知らせる信号を提供することです。したがって、その動作はドライバーの全体的な安全性を考慮すると非常に重要です。
このコードの症状にはどのようなものがありますか？
診断コードP0572の症状には以下が含まれます：
クルーズコントロールが完全に作動しない
クルーズコントロールの動作が不安定
一部の機能が正常に動作しない（例：設定、再開、加速など）
クルーズコントロールがオンだが作動しない
ブレーキランプスイッチの故障によりブレーキランプが点灯しない
このコードの一般的な原因は何ですか？
原因
このクルーズコントロールコードP0572の原因には以下が含まれます：
故障したクルーズコントロール/ブレーキスイッチ
配線の問題（例：ブレーキペダルでの挟み込み、被覆の剥がれなど）
ECM（エンジン制御モジュール）の問題（内部短絡、開放など）
ゴミ/汚れによるブレーキスイッチの機械的な干渉
ブレーキスイッチの調整不良
ブレーキスイッチがマウントから外れている
P0572の診断とトラブルシューティングの手順は？
あらゆる不具合のトラブルシューティングプロセスの最初のステップは、特定の車両に関する既知の問題についてテクニカルサービスブレティン（TSB）を確認することです。
高度な診断手順は車両固有のものとなり、正確に実行するには適切な機器と高度な知識が必要になる場合があります。以下に基本的な手順を含めますが、お客様の車両に特化した手順については、年式/ブランド/モデル/パワートレインに応じた修理ガイドを参照してください。
基本ステップ1
このケースで私が最初に行うことは、おそらくダッシュボードの下を覗いて、すぐにブレーキスイッチを確認することです。通常、ブレーキペダルアーム自体に取り付けられています。ドライバーの足でスイッチがマウントから完全に外れてしまう場合もあるため、正しく取り付けられていない、または完全に破損している場合はすぐに分かり、時間と工賃を節約できる可能性があります。
したがって、そのような場合は、クルーズコントロール/ブレーキスイッチを新しいものと交換することをお勧めします。センサーの損傷やさらなる問題を防ぐために、メーカー固有のブレーキスイッチの取り付けおよび調整手順に従ってください。
基本ステップ2
関連する回路を確認してください。サービスマニュアルの配線図を参照して、クルーズコントロール/ブレーキスイッチA回路の色コードと指定を確認してください。多くの場合、故障がハーネス自体にある可能性を排除するために、ブレーキスイッチの一端とECMのもう一端を外すことができます。マルチメーターを使用して、実行できるテストは多数あります。一般的なテストは導通テストです。実際の値と望ましい値を比較するには、メーカーが提供する仕様が必要です。一般的には、特定の回路の抵抗をチェックして、開放、高抵抗などの存在を確認します。このテストを行う場合は、コネクター、スイッチ、ECMのピンを検査することが良いでしょう。湿気が侵入し、断続的な接続を引き起こす場合があります。腐食がある場合は、すべてを再接続する前に電気接点クリーナーを使用して除去してください。
基本ステップ3
ECM（エンジン制御モジュール）を確認してください。クルーズコントロールに関しては、BCM（ボディ制御モジュール）がこのシステムを監視および調整する場合があることに注意することが重要です。お客様のシステムが使用しているモジュールを特定し、水の侵入がないか物理的に検査してください。ここで何か疑わしい点があれば、信頼できる整備工場/ディーラーに車両を持ち込んでください。