🔍 意味
PCMが6番インジェクターの回路で異常を検出しました:
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制御ロジック:
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⚡ インジェクター作動時 → 期待電圧 0V付近。
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🔌 インジェクター非作動時 → 期待電圧 12V付近(バッテリー電圧)。
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P0206トリガー条件:
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噴射サイクル中の電圧または抵抗が仕様外。
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⚠️ 症状
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6番シリンダーの失火
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不安定なアイドリング
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出力低下 / 加速不良
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エンジン警告灯(MIL)点灯
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ガソリン臭(インジェクター固着開放時)
🔧 優先原因
| 順位 | 原因 | 詳細 |
|---|---|---|
| 1 | インジェクター不良 | 抵抗値異常または機械的固着(最多原因)。 |
| 2 | 配線問題 | 配線の短絡/断線(信号線、電源線、アース線)。 |
| 3 | コネクター損傷 | ピン錆、断線、絶縁被覆溶損。 |
| 4 | PCM故障 | 内部制御エラー(稀、最終確認)。 |
🛠️ 診断手順
ステップ1:電気テスト(マルチメーター)
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インジェクター抵抗測定(エンジン停止時):
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コネクターを外す。
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ピン間測定:10–16Ω(標準値、メーカー仕様書参照)。
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⚠️ 範囲外の場合 → インジェクター交換。
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電源電圧測定(エンジン停止、キーON):
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コネクター再接続、+線被覆剥き。
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+線とアース間測定:≥ 10V。
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ステップ2:外観検査
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コネクター:腐食、変形、過熱痕。
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配線:断線、高温部接触。
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インジェクター:燃料漏れ、亀裂。
ステップ3:機能テスト
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診断ツール使用:
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6番インジェクター作動 → カチ音確認(作動サイン)。
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代替法:
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6番インジェクターを他シリンダーと交換 → 故障コード追従時(例:P020X)インジェクター交換。
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ステップ4:PCM回路確認
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PCMコネクター外す。
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導通確認:
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6番インジェクターピン(PCM側)とインジェクターコネクター間。
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短絡確認:
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信号線とシャーシアース間 → 抵抗値∞Ω。
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✅ 解決策
| 確定故障 | 処置 |
|---|---|
| インジェクター故障 | 交換。 |
| 配線断線/短絡 | ハーネス修復または該当部分交換。 |
| コネクター損傷 | コネクター交換。 |
| PCM故障 | 再プログラミングまたは交換(他原因除外後)。 |
⚠️ 回避事項
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PCM配線接地テスト:
制御線を抵抗なしで直接接地禁止 → PCM焼損リスク。テストランプまたは専用工具使用。
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高インピーダンスインジェクター:
一部新型モデルはピエゾ式インジェクター(抵抗>100Ω)→ 仕様書要確認。
💡 プロのアドバイス
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修理後:燃料適応値をリセット(OBD-IIツール経由)で過去のトリム値消去。
最終確認:
故障コード消去。
運転サイクル実施 → 失火監視(OBD-IIモード6)。