ニューヨークでの投資家向けプレゼンテーションにおいて、ヒョンデは収益性の高いアメリカのピックアップトラック市場への本格参入戦略を正式に発表しました。グループCEOのホセ・ムニョスは、2030年までに登場する見込みの新型ボディオン・フレームモデルの開発を確認しました。
米国市場を攻略する多角的戦略
「ピックアップトラックは私たちが掴む準備の整った好機です」とホセ・ムニョスは述べました。「ミッドサイズトラック部門は自動車産業で最も重要かつ収益性の高い分野の一つです。2021年のサンタクルズ発売以来、当社はこの分野で貴重な経験と存在感を獲得してきました」
ヒョンデの計画は単なるピックアップに留まりません。韓国メーカーは同じボディオン・フレームの技術プラットフォームを基にしたSUVバリアントの開発も計画しており、これはオフロード車や商用車に優先的に採用される堅牢な構造です。
アメリカの巨人たちと競合する専用プラットフォーム
今年、この特定プロジェクトにおけるゼネラルモーターズとの提携の可能性は薄れたようです。昨年共同開発を探るための合意が結ばれましたが、米国市場向けのこの新型ピックアップは、ヒョンデが100%所有するプラットフォームで内部開発される見通しです。
この方針により、ヒョンデはトヨタ4ランナー、ジープ・ラングラー、フォード・ブロンコといったセグメントの代表モデルと直接競合できる車両を提供できるようになります。
サンタクルズを超えて:「本物」のピックアップへの野望
これまでヒョンデのピックアップラインナップはサンタクルズのみでした。有能な車両ではあるものの、モノコック構造のクロスオーバーと基本設計を共有していたため、オフロード性能と実用性に限界がありました。
新型ボディオン・フレームシャシーはブランドにとって画期的な進歩となります。これにより大型ピックアップや高級オフロードSUVを含む堅牢な車両ファミリーへの道が開け、最終的にはジェネシスブランドでの展開も可能性として考えられます。
ヒョンデの新型ボディオン・フレームピックアップは2030年までに登場する予定で、同社の米国市場における拡大に向けた新たな大胆な一歩となるでしょう。