太平洋を越えて伝播したスタイル
日米間の自動車文化の交流は古くから盛んであり、時に驚くべき形で相互に影響を与えてきました。その最新の事例として、米国発祥の「キャロライナ・スクワット」と呼ばれるカスタムスタイルが、日本の公道で確認されたことが話題を呼んでいます。これは、特に大型SUVやピックアップトラックのフロントを低く、リアを高くする極端な車高調整を指します。
キャロライナ・スクワットとは何か
このスタイルは、米国ノースカロライナ州を中心に発展し、オフロード走行後の車両の姿を模倣したものと言われています。しかし、その極端な外見から、走行安全性や視界への悪影響が指摘され、米国では複数の州で規制の対象となるなど、賛否両論を巻き起こしている傾向です。
日本での受容と議論
日本では、トヨタ・ランドクルーザープラドなどの車両にこのスタイルが施されているのが確認されています。日本の自動車文化は、ボーシーやVIPスタイルなど独自のカスタム文化が根強い中で、この海外発の過激なスタイルがどのように受け入れられるかは未知数です。車検(自動車検査登録制度)や道路運送車両法の保安基準との兼ね合いも、今後の焦点となるでしょう。
安全性と自己表現の狭間で
自動車カスタムは、所有者の個性を表現する重要な手段です。しかし、キャロライナ・スクワットのように車体の基本姿勢を大きく変える改造は、ハンドリング特性の変化や灯火類の照準ずれなどを招き、自分自身だけでなく他者へのリスクにもなり得ます。異文化からの影響を取り入れつつも、安全を最優先するという、日本の自動車文化が持つバランス感覚が試される事例と言えるかもしれません。