中国SUVが挑む過酷な登攀試験
中国自動車メーカー奇瑞(Chery)が、新型プラグインハイブリッドSUV「Fulwin X3L」のマーケティングキャンペーンとして、湖南省にある天門山国家森林公園の999段の階段登攀に挑戦させました。この挑戦的な試みは、同車のオフロード性能をアピールすることを目的としています。
意欲的な実証試験の背景
天門山の階段は急勾配で、標高1,300メートルまで続く険しい道のりとして知られています。通常は観光客がゆっくりと登ることを想定した階段ですが、自動車が登攀するという前代未聞の試みに現地の観光客や関係者も驚きを見せたようです。
デザインコンセプトと市場戦略
Fulwin X3Lはランドローバー・レンジローバーを彷彿とさせるデザインが特徴ですが、独自の進化を遂げた外観デザインとなっています。中国国内市場では、高級感のあるデザインと手頃な価格帯を武器に、中間層の消費者を主なターゲットとしています。
技術仕様と性能
プラグインハイブリッドシステムを搭載し、電気駆動とエンジン駆動を状況に応じて切り替えることが可能です。燃費性能の向上と環境対応を両立させた点が、現代の自動車市場のニーズに合致しています。ただし、実際のオフロード性能については、より詳細なテストが必要とされています。
市場における位置づけ
中国自動車市場では、自国ブランドの高級化が進んでおり、Fulwin X3Lもその流れに沿ったモデルと言えます。しかし、伝統的な高級SUVブランドが持つブランド力や完成度には、まだ差があるという見方もあります。