フランス車の美学が進化する
プジョーが発表したコンセプトカー「ポリゴン」は、従来の自動車デザインの概念を刷新する意欲作です。その名の通り多角形を基調とした直線的なボディラインは、これまでの有機的な曲線主体のデザインとは一線を画しています。特にフロントグリル部分には立体幾何学模様が施され、光の反射によって刻々と表情を変える独創的な造形が特徴です。
次世代208EVのデザイン指針
ポリゴンコンセプトは、2024年発売が噂される次世代208電気自動車のデザイン方向性を示唆しています。インテリアでは伝統的な計器盤が廃止され、運転情報はワイドスクリーンとヘッドアップディスプレイで表示されます。シートは3Dプリント技術で製造されたメッシュ構造を採用し、軽量化と通気性の両立を実現しています。
空力性能とデザインの調和
一見すると空力性能に不利に見える角張った形状ですが、各エッジには高度な空力計算に基づいた微細なカーブが施されています。リアピラーには気流をコントロールする特殊な溝が設けられ、デザイン性と機能性の完璧な融合を目指しています。ドアミラーはカメラ式となり、さらに空気抵抗の低減を図っています。
このコンセプトカーが示すデザイン言語は、単なるスタイルの変更ではなく、電気自動車ならではの新しい価値提案と言えるでしょう。フランスらしい独創性と先進技術が融合したポリゴンは、今後のコンパクトEV市場に新たな潮流をもたらす可能性を秘めています。