伝説的スポーツカーの公開売却
自動車メーカーのフォードが、これまで一度も外部に流出したことのない歴史的車両コレクションから、2006年式フォードGTヘリテージエディションを初めてオークションに出品することが決定しました。この画期的な出来事は、同社の貴重なコレクション管理方針の転換点を示すものとして注目を集めています。
特別仕様のレアモデル
出品されるのは2006年モデルのフォードGTヘリテージエディションで、特徴的なガルフオイルカンパニー由来の青とオレンジのストライプカラーリングを施した特別仕様車です。このカラースキームは1960年代後半にルマン24時間レースで活躍したフォードGT40を彷彿させ、コレクターにとって特に価値の高い要素となっています。車両はフォードの歴史的コレクションとして厳重に保管され、極めて良好な状態を保っています。
バレットジャクソン秋オークションで開催
売却はアリゾナ州スコッツデールで開催されるバレットジャクソン秋オークションにて実施されます。同オークションはクラシックカーや希少車の取引では世界有数の権威あるイベントとして知られ、過去にも歴史的な車両が高額落札されることで話題を集めてきました。
コレクション維持のための戦略的売却
フォードは今回の売却収益を歴史的車両コレクションの維持管理および新たな重要車両の獲得に充てる方針です。これは自動車メーカーが所有する歴史的資産の持続可能な管理手法として、業界でも新しい試みとなります。今後も定期的にコレクションの一部を公開売却することで、コレクションの活性化と保存活動の両立を図る戦略が示唆されています。
今回のオークション出品は、自動車史上重要な位置を占めるフォードGTの希少性に加え、メーカー直々の歴史的コレクションからの出品という点で、自動車愛好家やコレクターの間で大きな関心を呼んでいます。落札価格がどの程度になるかも注目の的となっています。