待望のロングボディで商用EVの選択肢が拡充
フォルクスワーゲンは、完全電気自動車の商用バン「ID.バズ カーゴ」に、新たにロングボディバージョンを追加しました。これまで、7人乗りの乗用モデルのみが提供していたロングバージョンが、遂に商用仕様にも導入され、事業者からの要望に応える形となりました。この進化は、電気商用車市場におけるID.バズ カーゴの競争力を一段と高める重要な一歩です。
積載容量と実用性の飛躍的向上
新型ロングボディバージョンの最大の特徴は、その拡大された積載スペースにあります。ホイールベースの延長により、貨物室の容積は標準モデルと比較して大幅に増加しています。これにより、より多くの荷物や資材を一度に運ぶことが可能となり、配送業やサービス業など多様な業務での利便性が格段に向上しました。荷室の床は平坦性が保たれており、パレット積みなどの効率的な荷役作業にも適しています。
先進の電動パワートレインを継承
パワートレインについては、既存のID.バズシリーズと同様の電気モーターと大容量バッテリーを搭載しています。一回の充電で実用的な航続距離を確保し、都市部での日常的な配送業務から、ある程度の広域移動を伴う用途まで、幅広く対応可能です。急速充電機能も備えており、繁忙期における車両の稼働率向上に貢献します。運転席周りにはデジタルコクピットを採用し、ドライバー向けの情報提供と快適性にも配慮されています。
持続可能なモビリティソリューションとしての価値
ID.バズ カーゴ ロングの登場は、事業活動における脱炭素化を推進する企業にとって、有力な選択肢を増やすものです。排出ガスを出さないゼロエミッション特性は、環境規制が強化される都市部でのアクセスに優位性を持ちます。また、ランニングコストの低さと静粛性は、ドライバーの労働環境改善と業務効率化にも寄与します。デザインは機能性を損なわずにモダンなID.ファミリーのスタイルを維持し、企業の先進的なイメージをアピールするツールとしても機能するでしょう。
商用電気自動車市場のニーズが多様化する中、積載容量の拡大を果たしたID.バズ カーゴ ロングは、実用性とサステナビリティを両立する次世代の商用車として、事業者の車両選定に新たな基準を提示することになります。