米環境保護庁と司法省、OBDIIチューニングへの姿勢を軟化
米国環境保護庁(EPA)と司法省(DOJ)が、自動車のOBDIIシステムを改修するチューニング業者に対する刑事訴追の方針を見直すことを明らかにしました。これまで、排気ガス規制に違反する「オフロード専用」と表示されたチューニングパーツの販売や取り付けに対して、厳格な刑事訴追が行われてきましたが、今後の重点は製造・販売業者に向けられ、個人の整備工場や技術者への対応が緩和される見通しです。
「クリーンエア法」をめぐる長年の対立
EPAは「クリーンエア法」に基づき、排気ガス浄化システムの改ざんや除去を違法としてきました。特に2010年代後半からは取り締まりが強化され、ディーゼルエンジンチューニングを中心に多額の罰金や刑事訴追が行われるケースが相次ぎ、アフターマーケット業界全体に緊張が走っていました。今回の方針転換は、こうした規制環境の変化を示すものとして注目を集めています。
業界団体の働きかけが実る
この動きは、SEMA(特殊機器協会)をはじめとするアフターマーケット業界団体が長年主張してきた「過度な規制は合法なカスタマイズ文化を阻害する」という意見が、一定の理解を得た結果と見られています。当局は、明確な違法行為と、技術的な改善を目的とした改修とを区別する、より現実的なアプローチを模索しているようです。
今後の焦点と残る課題
今後は、大規模な製造販売業者や、公衆衛生に明らかな悪影響を及ぼす違法改造が主な取り締まり対象となる見込みです。ただし、すべてのチューニングが合法化されたわけではなく、州法や排出ガス検査との整合性など、ユーザーや業者が留意すべき点は残されています。この方針転換が、自動車カスタマイズ文化の健全な発展と環境保護の両立につながるかが今後の焦点となるでしょう。