V8エンジンを小型ピックアップに搭載するのはおなじみのレシピだ。もっと刺激的なのは、過給されたアトラスI6エンジンにスワップされたこのシボレー・コロラドだ。定番のLSエンジンを選ばず、YouTubeチャンネル『Reignited – Cycle and Automotive』のスカイ・ペリーは、「GM 2JZ」の愛称で知られるGM製直列6気筒エンジンを大型ターボ付きで搭載することを選択。数ヶ月にわたる作業の末、完成したのは実用的で驚くほど効率的なレーシングピックアップだった。
限られた予算で挑む野心的なプロジェクト
すべては1,200ドルで購入したエンジン故障のコロラドから始まった。ヘミエンジンスワップで知られるペリーは今回、シボレー・トレイルブレイザーからたった300ドルでアトラス4.2L I6エンジンを入手。この「低予算」プロジェクトの総費用はピックアップ代を含め約7,800ドルに収まった。
250時間に及ぶ作業とカスタマイズ
この予算管理は、250時間と推定される独自のたゆまぬ努力の成果だ。ペリーはVSレーシングターボ用のインテークマニホールドを自ら加工し、MaxxECUによるエンジンプログラミングを実施。8.8インチのリアアクスルを組み込み、サスペンションを3インチロワリングした。特筆すべきは、オリジナルのAR5マニュアルトランスミッションを流用するためにカスタムフライホイールを製作した点で、すべては100ドルのクラッチと組み合わされている。
ダイノ計測が証明した426馬力
その結果は圧巻だ。パワーテストでは、コロラドは駆動輪で426馬力、413 lb-ftのトルクを発生。最も驚くべきは、これらの数値がわずか0.7バーのブースト圧で達成されたことだ。製作者が確認するように、性能同様その排気音も迫力満点なマシンが誕生した。
アトラスI6スワップを支えるコミュニティ
スカイ・ペリーはこの冒険に独りじゃない。このエンジンの専門家であるカルビン・ネルソン(YouTube上のNivlac57)から支援を受けた。ネルソンは5世代目カマロに1,000馬力のアトラスエンジンを搭載し、トレイルブレイザーで1/4マイル10秒切りを達成したことで有名。技術的にも興奮を誘うアトラスI6スワップの潮流と共に、情熱的なコミュニティが形成されつつある。