エンジンの完全な修理（リビルド）につながる主な理由は2つあり、それは圧縮力の低下とエンジンオイルの過剰消費です。深刻なエンジントラブルや高額な修理を避けるためには、これらの問題の前兆を正しく認識することが極めて重要です。
エンジンの圧縮力低下の症状
圧縮はエンジンの正常な作動に不可欠です。圧縮力が低下すると、エンジンの出力と効率が大幅に低下します。以下の兆候に注意してください：
1. 始動困難
エンジンがかかりにくく、特に寒冷時には始動が困難になります。エンジンの回転が不安定で、頻繁に失火する場合があります。
2. 出力低下と停止
加速時の明らかなパワー不足、ガクガクとした動き、あるいは予期せぬエンストが発生する場合、シリンダーが正常に機能していないことを示しています。
3. 異常なオイル消費
オイル消費量が急激に増加した場合、これは重大な警告サインであり、多くの場合ピストンリングやバルブガイドの摩耗が原因です。
過剰なオイル消費の原因
オイル交換の間隔中に目立った漏れもないのにオイルを補充する必要がある場合、問題は内部にあります。一般的な原因は以下の通りです：
- ピストンリングの摩耗： 最も一般的な原因です。摩耗したリングによりオイルが燃焼室に流入し、燃焼されてしまいます。
- バルブガイドの摩耗： 不良なガイドにより、オイルがバルブステムに沿って流れ、シリンダー内部に侵入します。
- 換気システム（PCV）の故障： PCVバルブの不具合によりクランクケース内の圧力が上昇し、オイルがシリンダーに押し出されることがあります。
結論：早期診断の重要性
これらの症状を無視すると、必然的にエンジンにより深刻な損傷が生じ、修理費用が大幅に膨らみます。圧縮テストを含む専門的な早期診断により、問題の根源を特定し、部分修理かエンジンの完全なリビルドが必要かを判断できます。迅速な対応が、エンジンと財布を守ることにつながります。