症状
/ 深刻度
このコードが記録されると、PCMは通常リンプモードに移行します。このモードではエンジン加速が厳しく制限(または無効化)されます。コードP212Dの症状には以下が含まれます:
- スロットル固着(任意の回転数で)
- 加速制限または加速不能
- アイドリング時のエンジン停止
- 加速時のヘジテーション
- クルーズコントロール作動不良
原因
このエンジンコードの考えられる原因には以下が含まれます:
- TPS、PPS、PCM間の開回路または短絡回路
- 不良なTPSまたはPPS
- 腐食した電気コネクター
- 故障したケーブル式アクチュエータモーター
診断と修理の手順
まずはお使いの車種向けのサービス技術情報(TSB)を確認することが常に有効です。問題がメーカー公認の既知の不具合である可能性があり、診断時の時間と費用を節約できます。
P212Dコードを診断するには、診断スキャナー、デジタル電圧・抵抗計(DVOM)、All Data(DIY)などの車両情報源が必要です。
最初の診断ステップとして、システム関連の全配線とコネクターの目視検査を行います。スロットルバルブのカーボン堆積や損傷の有無も確認します。始動時にスロットルボディを開いたままにする過剰なカーボン堆積は、P212Dコードの記録原因となり得ます。メーカー推奨方法でスロットルボディのカーボンを清掃し、必要に応じて故障した配線や部品を修理・交換した後、DBWシステムを再テストします。
次にスキャナーを車両の診断ポートに接続し、保存された全故障コードを取得します。コードの保存順序が必要となる場合に備えて記録します。関連するフリーズフレームデータも保存します。P212Dが断続的故障の場合、これらの記録が後で役立つ可能性があります。コードを消去して車両をテストします。コードが再設定される場合は診断を継続します
電圧スパイクや不整合は、TPS、PPS、PCM間でスキャナーのデータストリームを使用して検出可能です。データストリームを関連データのみ表示するよう絞り込むことで応答を高速化できます。スパイクや不整合が検出されない場合は、DVOMを使用して各センサーから個別にライブデータを取得します。DVOMでライブデータを取得するには、テストリードを適切な信号線と接地回路に接続し、DBW使用時にDVOMの表示を観察します。スロットルを閉位置から開位置へゆっくり操作する際の電圧スパイクを確認します。通常、電圧はスロットル閉時0.5ボルトからスロットル開時4.5ボルトまで変化します。スパイクやその他不規則性が検出された場合は、テスト中のセンサーの故障が疑われます。オシロスコープもセンサー動作テストに有効な工具です。
追加診断メモ:
一部のメーカーでは、スロットルボディ、スロットルアクチュエータモーター、全スロットル位置センサーを同時交換することを要求しています