症状
チェックエンジンライトが点灯し、コンピューターがP2083コードを記録します。他に目立った症状は現れません。
潜在的な原因
このDTCの原因には以下が含まれます:
- 緩んでいる、または腐食したコネクターや端子(よくあるケース)
- 断線や絶縁被覆の損傷によるアース短路
- センサー自体の故障
- EGT対応仕様ではないカットバック排気システムの取り付け
- 可能性は低いが、コンピューターの故障
P2083 修理手順
- 車両をリフトアップしセンサーを特定。このコードはバンク1(1番気筒側)のセンサーを指し、排気マニホールドと触媒コンバーターの間(ディーゼル車の場合はDPF前)に設置されています。2ピンコネクターの形状が酸素センサーと異なる特徴です。ターボ搭載車ではターボ排気入口側に設置されています。
- コネクターの腐食や端子緩みを点検。配線を辿ってコネクター部分も確認
- 絶縁被覆の損傷や露出導体によるアース短路の痕跡を調査
- コネクターを外しEGTセンサーを撤去。テスターで端子間抵抗を計測(正常値:約150Ω)。50Ω未満の場合はセンサー交換が必要
- ドライヤーやヒートガンでセンサーを加熱しながら抵抗値を監視。加熱で抵抗減少・冷却で抵抗増加が確認できない場合は交換
- ここまで異常が無い場合、イグニッションON状態でECU側配線の電圧を計測(正常値:5V)。規定値が出ない場合はECU交換を検討
本コードが記録される別要因として、違法改造による触媒コンバーターのカットバック排気システムへの交換が挙げられます。大半の州では罰則対象となる違法行為です。大気汚染防止の観点から、当地の環境規制を必ず確認してください。
暫定対策として、電子部品店で2.2Ω抵抗を購入し、EGTセンサー代わりにECU側コネクターに接続・絶縁テープで固定することでコードリセットが可能になります。これによりECUはEGTが正常作動していると認識します。