📌 P1103 VWコードの意味
フォルクスワーゲン車のP1103コードは、触媒コンバーター前(バンク1、センサー1)に位置する加熱式酸素センサー(HO2S)の問題を示します。このセンサーは排ガス中の酸素濃度を測定し、空燃比を調整します。
「電圧低下」というヒーター回路のメッセージは、センサー内蔵の加熱素子が十分な電流を受け取っていない、または消費していないことを意味します。これによりセンサーが作動温度に速やかに達せず、エンジンの「閉ループ制御」モードへの移行が遅れ、燃費効率と排出ガス性能が悪化する可能性があります。
⚠️ 考えられる症状
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✅ チェックエンジン灯点灯
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🚗 不安定なアイドリング
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🛢️ 過剰な燃料消費
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❌ 排出ガスの増加
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🔄 ラムダセンサーの応答遅延
🛠️ VW P1103コードの考えられる原因
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酸素センサー故障(HO2S 1/1) – 加熱素子の抵抗値が高すぎる、またはセンサーが完全に機能停止している。
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ヒューズ焼損 – HO2Sセンサー回路には専用ヒューズで保護されている場合がある。
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配線の断線または短絡 – センサーと制御モジュール間の配線損傷(摩擦、熱影響など)。
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電気接続不良 – センサーコネクターまたはPCM接点の腐食、接触不良、破損。
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PCM故障 – 稀ではあるが、エンジン制御ユニットがヒーター回路に制御電圧を供給できない場合。
✅ フォルクスワーゲンP1103コードの修理方法
🔧 ステップ1:外観検査
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バンク1(シリンダー1側)の触媒コンバーター上流に位置するO2センサーを特定。
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センサー配線を確認:焼け跡、切断、擦れ跡がないか点検。
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コネクターを検査:腐食、ピンの緩みや変形を確認。
🧪 ステップ2:センサー確認
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マルチメーターでヒーター回路の抵抗値を測定(メーカー指定により通常4~10Ω)。
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導通なし=加熱素子焼損 → センサー交換が必要。
⚡ ステップ3:電源確認
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イグニションONで、コネクターのヒーターピンに12Vが供給されているか確認(メーカー回路図参照)。
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電圧なしの場合 → ヒューズまたはPCM出力を確認(モデルにより異なる)。
🔄 ステップ4:交換とテスト
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故障している場合はセンサーを交換。
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OBD-IIツールでエラーコードを消去。
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エンジンを始動、暖機後、コードが再表示されるか確認。
📚 注意点
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汎用センサーは誤作動の原因となるため、VW互換のO2センサーのみを使用することが重要。
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ヒューズの確認を怠らない:単純なヒューズ焼損がこのコードの原因となる場合がある。
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センサー交換後もコードが再表示される場合は、配線の深部問題またはPCMモジュールの不具合が疑われる。