コードB0012 シボレー – ドライバーエアバッグループ不良(ステージ1)
意味:ステアリングホイールエアバッグ展開回路(ステージ1)の異常が検出されました。診断モジュール(SDM)は、回路の抵抗と完全性を継続的に監視しています。
サブコードと関連する不良
| サブコード | 具体的な不良 |
|---|---|
| B0012 01 | バッテリーへの短絡 |
| B0012 02 | アースへの短絡 |
| B0012 04 | 回路の開放 |
| B0012 0D | 抵抗値が高すぎる |
| B0012 0E | 抵抗値が低すぎる |
考えられる原因
- ステアリングホイールエアバッグモジュールの不良(エアバッグクッション)。
- コンタクトコイル(クロックスプリング)の不良。
- 配線の問題:
- ハーネスの損傷(断線、短絡)。
- コネクタピンの破損、曲がり、酸化、または嵌合不良。
- 回路内の電気的接続不良。
- SDM(診断モジュール)の不良。
観察される症状
- ⚠️ エアバッグ警告灯が点灯したまま。
- ダッシュボードに「エアバッグを点検してください」の警告メッセージが表示される。
- ドライバーエアバッグが作動しなくなる可能性がある。
診断手順
⚠️ 重要な安全対策
- 作業前にバッテリーを外し、15分以上待つ。
- 回路を「オームメータ」モードのマルチメーターでテストしない(誤作動の危険あり)。
主要な手順
- 外観検査:
- ステアリングホイールとステアリングコラム間のハーネスを確認(摩擦、押しつぶしの有無)。
- ステアリングホイール下およびSDM側のコネクタを点検(腐食、ピンの変形)。
- コンタクトコイル(クロックスプリング)を点検(裂け目や焦げの有無)。
- 短絡バーの確認:
- 各コネクタに内蔵された2本のバーが、外した時に回路を確実に短絡させるか確認(誤作動防止機能)。
- 電気的診断(専用工具必須):
- エアバッグ専用スキャナ(例:Tech2、MDI)を使用して:
- 正確なサブコードを読み取る。
- ループ抵抗を測定(メーカー指定値と比較)。
- スキャナの「負荷テスト」機能で導通をテスト。
- エアバッグ専用スキャナ(例:Tech2、MDI)を使用して:
- 部品テスト:
- コンタクトコイル:抵抗値とステアリングホイール回転時の断線の有無を確認。
- SDM:他の原因を除外後、電源供給とCAN通信を確認。
修理方法
| 特定された原因 | 修正措置 |
|---|---|
| 配線/コネクタの不良 | ハーネスの修理またはコネクタの交換 |
| コンタクトコイルの故障 | クロックスプリングアセンブリの交換 |
| エアバッグモジュールの不良 | ステアリングホイールエアバッグクッションの交換 |
| SDMの故障 | モジュールの再プログラミングまたは交換 |
修理後の確認:
- 診断ツールでSDMをリセットする。
- メーカー手順に従って機能テストを実施する。
- 電源を2回オンオフした後、エアバッグ警告灯が消えることを確認する。
技術上の注意点
- 短絡バーの機能:コネクタを外した際に、各ステージの「+」線と「-」線を接続して回路を保護(誤作動を防止)。
- SDMの役割:回路抵抗に対して継続的に自己テストを実行(標準値:通常2.0–3.5Ω)。0.5Ω以上の変動でコードが記録される。
- よくある箇所:コンタクトコイル(機械的摩耗)およびドライバーシート下のコネクタ(シボレー車で頻発)。
参照:シボレー固有の手順(SI/GlobalTISを参照)。
この手順に従えば、システムにリスクなく95%の原因を特定できます。