スポートマチックは、キア車に搭載されたオートマチックトランスミッションにおけるマニュアルシフト機能です。現在のほとんどのモデルで、工場出荷時装備またはオプションとして提供されています。2001年から採用されており、この機能により従来のオートマチックトランスミッションに比べて車両の性能が向上します。
作動原理
スポートマチック機能は、トルクコンバーターと遊星歯車機構を備えた従来のオートマチックトランスミッションを基盤としています。そのファームウェアによりマニュアルシフトが可能になります。制御ユニットはドライバーが選択したギア比の情報を受け取り、特定の時点まで指定された範囲でロックします。マニュアルモードに切り替えるには、シフトレバーを「D」位置から左に動かします。その後、セレクターに対応するインジケーターが点灯し、マニュアルモードが作動したことを警告します。シフトレバーを「+」または「-」に動かすことで、それぞれアップシフトまたはダウンシフトします。
スポートマチック機能搭載の一般的なトランスミッション
| トランスミッションコード | ギア数 | 最大トルク, N・m | 最大エンジン容量, l | 駆動方式 | 生産開始 | モデル適用 |
| A5GF1 | 5 | 270 | 2.7 | 前輪駆動 | 2005 | フォルテ TD; カーニバル VQ; オピルス LD; カレンズ UN; マジェンティス MG |
| A5SR2 | 5 | 550 | 5.0 | 後輪駆動, 四輪駆動 | 2007 | モハベ HM; ソレント BL |
| A6LF3 | 6 | 380 | 3.8 | 前輪駆動, 四輪駆動 | 2009 | ソレント UM; カーニバル YP; ソレント XM; カーニバル VQ |
| A8LF1 | 8 | 350 | 3.5 | 前輪駆動, 四輪駆動 | 2016 | ソレント UM; カーニバル YP; スポーテージ QL; カデンツァ YG |
スポートマチック機能搭載トランスミッションの一般的な不具合
| 不具合 | トランスミッション |
| 攻撃的な運転スタイルにより遊星歯車機構が早期に摩耗する。 | A5GF1 |
| ソレノイドが急速に故障する。 | A5GF1 |
| 入力・出力速度センサーの寿命が短い。主にトランスミッションの過熱が原因。 | A5GF1; A6LF3 |
| 油圧バルブボディの通路が詰まり、トランスミッションの誤作動を引き起こす。 | A5SR2 |
| ホイールの定常的・継続的な空転によりデファレンシャルケースのスプラインが損傷する可能性がある。 | A5SR2 |
| プラスチック製オイルパンは機械的損傷を受けやすい。 | A6LF3 |
| ファームウェアのエラーによるトランスミッションの誤作動。 | A8LF1 |